ご使用方法とヒント、ご注意点

  本製品はどなたでも短時間で手軽に施工でき,しかも非常に経済的,その上環境にやさしく、ひいては貴重な森林を保護することにも貢献致します。 

ご使用方法 

l         木材の選択
ウッドロングーエコは、針葉樹、広葉樹を問わず、樹種を選ばず塗布することが出来ます。又新しい木材で、その樹種の気乾含水率の15%から20%に乾燥したものを使用してください。木材の表面は、なるべく平滑の方が塗りやすく、経済的で又、目離れ(ささくれ)などによる塗装面の剥げが起きにくくなります。柾目材は、板目材より塗装には、寸法変化や、割れが少なく有利です

ウッドロングーエコを塗布する前に、必要な切り込み加工を全て完了しておくと、全体にまんべんんなく、成分で覆うことが出来ます。もし。塗ったあとで、穴あけや、カットなどをした場合は、もう一度その部分に塗っておいてください

パーティクルボードや合板(Interior Plywood)などは、本来、屋外で雨などにさらさない条件でつくられたものなので、使用しないで下さい。また、MDFやその他、加工製造された木製品などは、塗布することは可能ですが、製品により合成糊やポリマーなどが含まれているので、効果は一様ではなく、推奨いたしておりません。

屋外に放置されていた木材や、土場に長く置かれたものを製材した材など、既に腐朽菌が内部で活性している木材に対しましては、表面で腐朽抑制をしても効果が得られません。雨水が滞留しやすい部分で含水率が高くなると、内部より腐朽菌が活性してまいります。
 

l         水で溶かす
「N1D」20グラムに対して、水3.8リッター、「N5D」100グラムの場合は、19リッターの水とポリバケツ等でよく混ぜて、溶かします。(これより水の比率が多いと効果が得られません)深いバケツを御使用になれば、棒状の木材等の切り口や、年輪の部分を浸すことが出来て便利です。下に沈殿する鉱物、浮き上がる葉等がありますが、これは本製品の特徴である天然成分ですので、効果にはまったく影響がございません、使用毎に上下をかき混ぜながらご使用下さい

本製品は、粉末時のみ強酸性です。溶かす際に、吸い込んだり、目に入らないようにご注意ください。屋外では、出来るだけ水の表面まで近づけて、開封してください。いったん水に溶けたら、ほぼ中性となり、大丈夫です。又、 衣服やコンクリートに着くと落ちないしみとなりますので、気をつけてください。

金属製の容器等で溶かした場合、稀に金属との反応で水が赤く変化することがありますので、プラスティック製や、ステンレス製の容器をお使いください。

水に溶かした状態で、余った溶液を保管する際は、冷暗所に置き、天然物ですのでなるべく新鮮なうちにご使用ください。(約半年以内が目安です)

l         塗る
本製品の塗装とは、成分が溶けた水で、木材の表面を完全に一度濡らした状態にすることで、乾燥と共に成分で木材表面が覆われるということになります。樹種の樹脂の含み具合や、表面の平滑さ、又塗布面積などにより、ハケ、ブラシ、ローラー、スプレー等、効率の良いものをお使いください。要は木材の表面全てが、完全に濡れた状態になることが肝要です。大量の場合は、水槽やタンクなどに溶かした溶液をため、その中に数分間木材全体を浸す、浸漬法も効率的です。

他の塗料や防腐剤と違って、塗布直後は、肉眼ではただ、水にぬれたようにしか見えませが、ぬれた部分が成分が染込んでいる部分です。木の種類により色の変化は、異なります。施工前に、必ずテストをすることをお勧めいたします。通常、塗布後すぐには、色の変化が現われませんが、全く効果には変わりありません。雨や、風、太陽にさらされれば、次第に色が変化していきます。

塗り残しの部分が無いようご注意下さい。特に年輪が見えている切り口の部分や、節のまわり、ひび割れのある部分等は念入りに塗布して下さい。塗布後、一週間ほどたつと、色の違いで、塗り残し、塗りむらなどが、はっきり見えてきますので、その際は、再度その部分に塗ってください。


塗布後、一度完全に乾燥すれば、溶脱はありませんが、乾燥する前に雨や霧にあたると、溶脱してコンクリート等にしみが出来る場合がありますので、その際は、完全に乾燥するまでシート等で雨よけしてください。

l         後始末
ウッドロングエコは、安全な天然物がベースですので、シンナーや特別な有機溶剤などは、一切必要ありません。作業終了後の使用した道具や手の洗浄は、簡単です。暖かな湯と石鹸で洗えばよいだけです。

l         ケア
施工後の管理とメンテナンス
通常、定期的な塗り替えやメンテナンス等は、必要ありませんが、劣化危険度の高いとされる温暖多雨な地域では、時々状態をチェックされることをお勧めいたします。本製品は無害な為、表面に苔などが生えた場合は、ホースとタワシ等で、湯又は水を使って洗い流すことで、きれいな状態を保てます。又、苔が生えるような箇所では、木材内部の含水率が20%以上になっている可能性がありますので、腐朽菌の活着を防ぐため、洗浄、乾燥後の再塗布も有効な予防方法です。 (効果の見られなかった事例をご報告しております)

本製品は、着色用塗料や、表面をコーティングする塗料ではありません。風雨等では、退色しませんが、強アルカリや白木にトタンからの滴り、ビール等飲み物をこぼしたままにするとシミになるのと同じように色が変わることがあります。効果には特に影響ありませんが、すぐ拭き取るか、水で洗い流して下さい。

作業後に生じる、心材まで達する大きな割れなどには、スプレー等で、割れ内部にも染ましておくことをお勧めいたします。

木材腐朽菌とは多くの場合担子菌きのこ類です。もし、塗布後きのこ(子実体)類が生えた場合は、既に内部にて腐朽菌が活性していた木材の可能性があります。隣接材に移っていく場合がありますので、速やかにその部材は取り替えて下さい。

  

 ご使用に際してのヒント  

1)  深いバケツを御使用になれば、棒状の木材等の切り口や、年輪の部分を浸すことが出来て便利です。

2)  ヒノキや、特に樹脂を多く含む木材に塗布する際は、水滴様になって、滴り落ちる量が多いので、ローラーで軽く何度もこすりつけるようにするか、施工前にバケツなどの上で作業をする等の方法をとると、無駄がありません。

3)  ウッドロングーエコを溶かした溶液は、さらさらの水と同じ液状ですので、塗ってすぐにそのまま建築作業等を始めることが出来ます。又屋外デッキなど、塗った部分の上を、すぐ歩いたりしても、足跡などが残るということはありません。

4)  木材の色の変化と浸潤を早めたいときは、塗布後、一度完全に乾燥させた後、もう一度ホースなどで表面を濡らしてください。ウッドロングーエコは、乾燥と湿潤の繰り返しにより、早く効果を発揮いたします。

 

ご使用上の御注意         

l         塗布後、塗りむら、塗り残しなどが、無いか確実に確認して下さい。完全に表面が一度本製品で覆われた状態にして下さい(特に小口、節等ご注意ください)

l         土と接触する木材は、木材中に少ない窒素が土から供給される為と、水分が滞留しやすいので、非接地に比べ、非常に腐朽菌が活性しやすく、その場合、カナダでは、最低2日間の浸漬をお願いしておりますが、高温多湿の日本では、出来るだけ材が土に触れない箇所にご使用頂いた方が、より効果的です

l         本製品のみの御使用で十分な効果が得られますので、他の水性ペンキや油性塗料、防水剤やシーラー、ニスなどの使用は必要無いばかりでなく、併用した場合は、かえって効果が落ちてしまうことがありますので、ご注意下さい。

l         溶かす水は、軟水か長く置く場合は、蒸留水をお勧めします。又、金属製の容器等で溶かした場合、稀に金属との反応で水が赤く変化することがありますが、効果には影響ありません。

l         本製品は、着色を目的とするものではありません。色の変化は、天然物によるいわば木材表面全体へのシミと言えます。風雨等では、退色しませんが、強アルカリや強酸性の物、ビール等をこぼしたままにすると、色が変化します。

 l         塗布後、鉄釘や、錆びた金具などに雨水があたり、滴りとなってしみになる場合がありますので、ご注意ください

l         丸太・間伐材等は、必ず皮を剥いてから塗布してください。皮が浸潤を妨げます。

l         乾燥粉末の状態では、濃縮されていますので、強酸性です。乾燥粉末そのものを、吸い込まないようにご注意願います。又乾燥粉末が、目などに入った場合は、すぐに流水で15分間以上眼をすすいで下さい。万一異常がある場合は、強酸性であることを告げ、医師にご相談下さい。

l         もし溶かした溶液を飲み込んだ場合は、胃腸を荒らすことがありますのでご注意下さい。万一異常がある場合は、医師にご相談下さい。

l         又、溶かした溶液が衣服や布地、又はコンクリートやしっくい、石材等につくと、落ちないしみとなりますので、ご注意下さい。

l         本製品は、北欧・カナダなどで50年以上の実績がありますが、日本での使用はまだ数年です。気候・環境等の違いを勘案し、まず試し塗りをしてから本塗りをお薦め致します。

万一、本製品の使用に関し損害等が生じた場合でも、一切保証・弁済等は致しておりませんので、本使用説明を熟読の上、適切にご使用ください。